2022年1月18日公開 更新:2024年2月20日
マルタ・アルゲリッチと50年
50 Years with MARTHA ARGERICH
マルタ・アルゲリッチの知られざるエピソード by Y. KOSEKI
12. 第16回 ショパン国際ピアノコンクール・3次予選 (2010年10月)– 後日談
ワルシャワの街
後日彼女と、このコンクールで、誰が良かった、とか、某ピアニストは人気があったけれど、絵で例えれば描きすぎ、塗り過ぎだ、とか、いろいろ話をした。また、とある参加ピアニストは、前回のコンクールでダメだった後ワルシャワに残り、ポーランド人の恋人を作り、ポーランドで演奏活動を続け、ファン、親衛隊を作って今回のコンクールに臨んだ、という逸話を教えてくれた。彼女はかなりの情報通であり、しかしながら放送局でもある。審査員室を出てきた彼女がまだ本選発表前なのに
「私、トリフォノフに入れたの」
「えっ、回りに聞こえたら… しーっ! しーっ!」
なんてこともある。とにかくハイレヴェルだったね、といったら、
「私、参加したら優勝できるかしら?」
なんて言う。
「な、何を!当然じゃないの。」
といったら笑っていた。また、年をとってきた私が、若いショパンのコンチェルトを弾くのはどうなのかしら、と思う時もあるという。
「そんなことありません!どんどん弾いてください!」。
審査員室
アルゲリッチの録音、来日記録:Martha Argerich Recordings
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