DSO観望ガイドブック  小雲 夕  ヴェガ出版

*お陰様で売り切れました「改訂版」が出ましたので、そちらもご覧ください。

全193ページ  定価¥3500+税   写真右:「南天編」

ガイドブックより

 私は子供の頃から天文は大好きでしたが、音楽とオーディオを優先したので、観望を始めたのは30を過ぎてからでした。有名な天体がどこにあるのかもわからなかったし、望遠鏡を空に向けても目標の天体が導入できない。様々なガイドブックに目を通す度に天体のリストが増え続け、そして観望に行っても見忘れた天体も増え続け....

 そこで、自分用のガイドブックを作成しました。幾度か作り直しましたが、2012年にSkySafari と出会ってから、画期的に観望スタイルが変わりました。また、自分が死ぬまでに観望すべき天体は1600程もあり、これを効率良く見るためには一筆書きの要領で見ていけば良いことに気付きました。そこで、ガイドブックもこれを基に編纂しました。最初の編纂には2年の歳月と膨大な手間がかかりました。このガイドブックは改良を重ねた版です。

 このガイドブックが、皆様の観望のお役に立てれば幸いです。また、南半球に遠征してまとめ上げた南天観望のガイドブックの決定版「南天編」、都会でも楽しめるDSOやきれいな二重星を網羅した「都会で星を楽しもう」というガイドブックも出版 していますので、併せてご愛読いただけたら幸いです。
 

 SkySafariwww.SkySafariAstronomy.comという画期的な星図ソフトがあります。星図を拡大していくと、主な天体では実際に望遠鏡で見たような像が表示され、望遠鏡と繋げば、望遠鏡が今どこを向いているのか示してくれます。また、望遠鏡で見ている視野を示す丸印(大きさは自由に設定可能。上の図では、方位:東西南北も表示)を固定し、望遠鏡を動かすと星図の方が動くように、電子ファインダーとして使うこともできます。もちろん自動導入も可能です。また、馬頭星雲など眼視では確認が難しい天体も、この星図を見ながらどのように見えるかを知ることもできます。

 今、見えている銀河、星雲、恒星などの天体が何なのかも、クリック一つで把握できますし、英文ですが天体の情報も満載です。そしてDSS Imageの画面をダウンロードしておけば、マイナーなNGC天体の写真も表示できます。まさに、最強の天文コーチがいつも隣にいる、とも言えるでしょう。しかも、通勤電車内で、携帯、タブレット端末などで観望計画を立てることもできます。

  空を見上げれば、無数の銀河、散開星団、散光星雲、惑星状星雲、二重星、アステリズム(星の並びが、特定の図形等になっているもの)などが無数にあり、一晩では到底制覇できません。このガイドブックは、内外のガイドブックで取り上げられているほとんど全ての天体や、私がリストアップした天体が、春・夏編では924、秋冬編では648(計1572)収録されており、星座別にまとめられています。そして、それらが一筆書きの要領で順に観望するようになっており、付属のデータをSkySafariに入れて使用すれば、一晩に200以上の天体を導入し、楽しむことができます。

  また、星座の順番も観望の時間経過に合わせてあるので、ガイドブックに沿って観望していけば良いようになっています。

 *矢印は、観望の順を示したもので、実際の星図には表示されていません。

 星図は標準はカラー表示で、さほど有名ではないりゅう座のRY星(炭素星)もきちんと赤く見えますが、本誌では暗い所で赤色灯下でも見やすいように、白地の白黒表示としました。
  

本文のリストの例を示します。

M96 渦巻銀河 (9.1)  画像:星図画面、Object Info

 頭に〇印があります。観望したら、消せるボールペンなどで●にすると達成感があり、また、観望していない天体がすぐにわかります。等級表示はSkySafari 6のものです。SkySafari 36では微妙に等級表示が異なっており、また書籍によっても違います。画像:星図画面、Object Info とあるのは、天体の画像表示が星図内にあり、Object Info のページにも画像がある場合です。星図だけ、Object Info だけに画像がある場合もあります。どちらにも無い場合には、Object Info のページの右下の more をクリックし、Show DSS Image をタッチすればインストールしたDSSイメージ写真が表示されます。
 星図、
Object Info に画像がある天体は、見応えがあります。ご観望下さい。

Almach, Andromeda γ 二重星 (2.2/5.09.8" at 63.0°)  美しい二重星で有名

 二重星の場合です。カッコ内には各星の等級、次に離角、方位を表示しています。どの位の離角なのか把握していないと、実は高倍率でしか分離しない二重星なのに、近傍の星を伴星と勘違いしてしまう場合があります。有名な二重星の離角を知っておくと、二重星がどう見えるのか予想できます。例えばアルビレオ。離角は34.3"で、低倍でも分離し楽しめますが、こと座のε ダブル二重星の離角は、それぞれ2.3"2.4"100倍以上必要です。これらを基準に覚えておくと感覚的につかめます。

 天体リストは一行おきに列記していて、簡単な観望メモが記入できるようになっています。どんな機材でどのように見えたか、消せるボールペンなどで書き込むと良いでしょう。

以下、略。
  

 このガイドブックには、本ガイドブックに掲載した天体のデータCD-ROMが付属しています。データをSkySafariに入れて使用すれば ワンタッチで天体が表示され、一晩に200以上の天体を導入し、楽しむことができます(iPhone、iPadなど、Mac系にて)。
  このガイドブックは、SkySafari を開発・j販売している会社の許可を得て制作しました。同社 www.SkySafariAstronomy.com のご厚意に感謝致します。
  

*いくつか誤りのご指摘を受けました。申し訳ありません。こちらをご覧下さい

ガイドブック 全4冊のFAQは、こちらです。

DSO観望ガイドブック(改訂版)は、こちらへ
DSO観望ガイドブック(南天編)は、こちらへ
DSO観望ガイドブック(都会編)は、こちらへ
 

ガイドブックについての問い合わせ、サポート等は、vega@albireo.jp  まで お願いします。
 

ヴェガ出版 Vega Publishers

 

 

 

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